キャバクラのPOSレジの選び方|費用の内訳と乗り換えの手順

約17分で読めます文:株式会社KOKU

夜のお店のPOSレジは、「指名・バック・延長・売掛」を店のルールどおりに計算できるかで選ぶのが基本です。飲食店用のレジは会計には使えても、閉店後のバック計算や給与の締めは手作業で残ります。

この記事で分かること:

  • 飲食店用のレジと、夜のお店向けのPOSレジの違い
  • 費用の内訳(初期費用・月額・端末・3年でかかる総額)の見方
  • 自分の店に合うタイプの判断表と、乗り換えの手順

キャバクラ・クラブ・ラウンジ・スナック・ガールズバー・バーのオーナーや店長に向けて書いています。株式会社KOKUは、夜のお店向けの売上管理システム「ポッキリ.Night」を開発・提供しています。そのため後半で自社の製品にも触れますが、選び方そのものはどのシステムを選ぶ場合にも使えるように書きました。

キャバクラのPOSレジとは?飲食店用のレジと何が違う?

キャバクラなど夜のお店のPOSレジは、会計に加えて、キャストの指名・同伴・バックと給与まで同じデータで処理するシステムです。飲食店用のレジは「何をいくつ売ったか」を記録しますが、「誰の指名で、誰にいくら払うか」は記録の前提にありません。

いちばん大きな違いは、売上が「卓」と「キャスト」の2つの軸にぶら下がることです。飲食店では、注文は卓(テーブル)に付いて、会計が終われば記録も終わります。夜のお店では、同じ注文でも「本指名の卓か、場内指名か、ヘルプが付いたか」でキャストへの払いが変わります。さらにセット料金と延長、サービス料やTAXの扱い、売掛(ツケ)の回収まで、会計の外側に計算が続きます。

項目 飲食店用のレジ 夜のお店向けのPOSレジ
料金の単位 商品の個数 セット(時間)+延長+指名料+商品
売上の付け先 卓・会計 卓・会計に加えて、キャストごと
サービス料・TAX 一律の設定が中心 店ごとの計算方法(小計への掛け方・端数)に合わせる
給与 対象外(別の給与ソフト) バックの計算から給与明細まで
売掛(ツケ) 機能として持たないものがある 誰の担当の、いつの売掛かを記録して回収まで追う
締め レジ金の確認 レジ金・売掛・日払い・キャストごとの売上をまとめて確定

飲食店用のレジを使っているお店では、会計はレジで行い、指名とバックは紙の伝票や表計算に書き写して、閉店後に計算し直していることがあります。同じ数字を2回書く作業が、締めに時間がかかる原因になっています。夜のお店向けのPOSレジを入れる意味は、この二度手間を無くすことにあります。

自分の店は、どのタイプを選べばいい?

選ぶべきタイプは、キャストのバックがあるか、店舗が複数あるか、端末を持っているかの3点でほぼ決まります。下の表で、自分の店に近い行を探してください。

お店の状態 向いているタイプ 理由
バックなし・メニュー少なめのバー 飲食店用のレジでも可 給与は時給だけで、締めの計算が少ない
時給+ドリンクバックのガールズバー・スナック 夜のお店向け(軽めのプラン) ドリンクごとのバックを自動で集計したい
指名・同伴・スライド時給のあるキャバクラ・ラウンジ 夜のお店向け(給与まで扱えるもの) バックの種類が多く、手計算だと間違いやすい
2店舗以上のグループ 夜のお店向け(店舗ごとの権限・集計があるもの) 店ごとの数字を分けつつ、本部でまとめて見たい
端末を持っていない新しいお店 端末の貸し出しがあるもの 開業の初期費用を抑えられる

判断に迷うときは、次のチェックリストで3つ以上当てはまるかを見てください。当てはまるなら、夜のお店向けのPOSレジを入れたほうが締めの時間を取り戻せます。

  • 閉店後に、伝票を見ながら表計算にバックを打ち込んでいる
  • バックの計算ができる人が、店長など1〜2人に限られている
  • 売掛の残りを、誰がいくら持っているかすぐに答えられない
  • 日払いの記録と月末の給与がずれて、あとから直すことがある
  • 店舗ごとの売上を、オーナーが毎晩LINEで受け取っている

店舗の数でも、見るべきところが変わります。

規模 いちばん困ること 選ぶときの重点
1店舗(席数10〜20) 締めとバックの計算が店長1人に集まる 操作の分かりやすさ。店長が休んでも締めができるか
2〜5店舗 店ごとに計算のルールや締め方がばらばら 店舗ごとの設定と、まとめて見られる集計
6店舗以上のグループ 本部が数字を集めるのに時間がかかる。現場に見せたくない数字がある 役割ごとの権限、店舗ごとのデータの分離、まとめての書き出し

グループで入れる場合は、まず1店舗で数週間使い、締めの流れが固まってから他の店に広げると、店ごとのやり方の違いを1つずつ吸収できます。

費用はいくらかかる?内訳はどう見る?

費用は「初期費用」「月額」「端末」の3つに分けて、3年で払う総額で比べるのが確実です。月額だけを比べると、初期費用や端末の買い取りが大きいシステムを安く見積もってしまいます。

料金の決め方はシステムごとに違うため、次の項目に分けて書き出すと比べやすくなります。料金表に税込と税別の表記が混ざっていることもあるので、そろえてから比べてください。

費用 中身 確かめるところ
月額 毎月の利用料。プランによって使える機能が違う場合がある 自分の店に要る機能(給与・顧客管理・複数店舗)が、どのプランに入っているか
初期費用 設定や導入の費用。条件によってかからない場合もある かからない条件(契約期間・乗り換えの場合だけ等)
端末(iPad・プリンタ) 貸し出し(月額に含む)か、買い取りか 買い取りの場合の金額、貸し出しの場合の返却の条件
そのほか ロール紙などの消耗品、訪問の追加料金、時間外の対応料金 料金表の注記、契約書

3年の総額は、次の式で出せます。

  1. 初期費用を書く(かからない場合は、その条件も書く)
  2. 月額×36か月を足す(初月の月額がかからないなどの条件があれば、その分を引く)
  3. 端末を買い取る場合は、iPadとプリンタの代金を足す
  4. 途中でやめる可能性があるなら、違約金の式を書き出す

月額だけでなく、3年の総額と、始める月の出費の両方で比べることが大切です。月額が安くても、端末の買い取りと初期費用で最初の出費が大きくなることがあります。反対に、月額が高く見えても端末が月額に含まれていれば、始める月の出費は小さくなります。

計算の仕方を、仮の数字で比べてみます(実在の会社の料金ではありません。式の使い方を見るための例です)。

項目 例A:月額が安く、端末は買い取り 例B:月額は高めで、端末は月額に含む
初期費用 30,000円 40,000円
月額×36か月 18,000円×36=648,000円 26,000円×36=936,000円
端末 iPadとプリンタの買い取り 120,000円 月額に含む(解約時に返却)
3年の総額 798,000円 976,000円
始める月に出ていくお金 30,000円+120,000円+18,000円=168,000円 40,000円+26,000円=66,000円

3年の総額だけ見れば例Aが安く、始める月の出費で見れば例Bが軽くなります。どちらが正しいかはお店の状況で変わります。手元の資金に余裕がない新しいお店なら最初の出費を、長く使うと決めているお店なら総額を重く見る、というように、比べる物差しを先に決めてから数字を当てはめてください。

もう1つ見落としやすいのが、月額に含まれていないサポートの費用です。導入の日の訪問、営業時間外の問い合わせ、設定の変更を有料にしているところもあります。料金表の小さな注記まで読み、「この作業をお願いしたら追加でいくらかかるか」を商談の場で1つずつ確かめましょう。

機能はどこを見ればいい?

機能一覧の数ではなく、「自分の店のバックのルールをそのまま設定できるか」と「締めまで1つの画面で終わるか」の2点を見てください。機能が多くても、店のルールが再現できなければ、結局手計算が残ります。

確かめたい機能を、営業の流れの順に並べると次のとおりです。

場面 確かめる機能 商談で聞くとよいこと
来店・卓 卓の状況、経過時間、延長の確認 延長の声かけ漏れをどう防ぐか
注文・会計 セット・延長・指名料の計算、サービス料・TAX、領収書 自分の店の料金表で、実際に会計してみせてもらえるか
指名・バック 本指名・場内指名・同伴・ヘルプ、ボトルの分け方、スライド時給 自分の店のバックのルールを紙で渡し、再現できるか
給与 日払いの差し引き、控除・加算、源泉徴収、給与明細 日払いと月末の給与がつながっているか
売掛 担当・日付・回収の記録 売掛の残りを担当別に出せるか
締め・分析 日報、締め、時間帯別・曜日別の売上、キャストの成績 締めにかかる操作の数
管理 役割ごとの権限、店舗ごとの分離、データの書き出し 解約したとき、データを表計算の形で持ち出せるか

特にバックのルールは、口頭で「対応できます」と言われても安心できません。今使っている計算表や、キャストに渡している給与の決め方を紙で持っていき、その場で設定できるかを見せてもらうのが確実です。バックの種類と計算例は「キャバクラのバック計算」で詳しくまとめています。

サービス料・TAXの計算は、店のやり方に合わせられる?

夜のお店の会計で食い違いが起きやすいのが、サービス料とTAXの掛け方です。小計のどこまでに掛けるか、率をいくつにするか、端数をどう丸めるかは店ごとに違うため、POSレジがそのやり方に合わせられるかを確かめてください。

仮の会計で、掛け方の順番を見てみます(数字は例です)。

明細 金額
セット料金(60分) 6,000円
本指名料 2,000円
キャストのドリンク 2杯 3,000円
小計 11,000円
サービス料 20%(小計に掛ける) 2,200円
消費税 10%(小計+サービス料の13,200円に掛ける) 1,320円
合計 14,520円

サービス料も消費税の対象になるため、消費税はサービス料を足した後の金額に掛かります。ところが店によっては、サービス料と消費税をまとめて「TAX」と呼び、1つの率で小計に掛けて伝票に1行で出しています。率の決め方や端数の丸め方が店のやり方と違うと、伝票の合計とPOSレジの合計が合わず、締めの差額の原因になります。

確かめたいのは次の3点です。

  1. 指名料やセット料金に、サービス料を掛けるか掛けないかを品目ごとに分けられるか
  2. 伝票と領収書で、サービス料と消費税を分けて出すか、まとめて出すかを選べるか
  3. 1円未満や10円未満の端数を、店のやり方(切り上げ・切り捨て・四捨五入)で丸められるか

今お店で使っている伝票を1枚持っていき、同じ明細で同じ合計になるかを、その場で打ってもらうのがいちばん早い確かめ方です。

閉店後の作業は、どう変わる?

夜のお店向けのPOSレジを入れると、閉店後の作業は「書き写して計算する」から「画面の数字を確かめて確定する」に変わります。計算そのものは営業中に済んでいるため、締めで行うのは数字の確認とお金の照合です。

紙の伝票と表計算で締めているお店と、POSレジで締めているお店の作業を並べると、次のようになります。

閉店後の作業 紙の伝票・表計算 夜のお店向けのPOSレジ
売上の集計 伝票を1枚ずつ足す 営業日の数字が自動でまとまっている
キャストごとの売上 伝票から指名を拾って表計算へ書き写す 会計のときにキャストに付いている
バックの計算 店のルールに合わせて手で計算する 設定したルールで自動で計算されている
日払い 封筒とメモで記録し、月末に足し直す 支払った額を記録し、月末の給与から自動で差し引く
売掛 ノートに書き、回収したら線を引く 担当・日付つきで残り、回収の記録が付く
レジ金の照合 売上の合計とレジの現金を数えて合わせる 画面の現金売上とレジの現金を合わせる
オーナーへの報告 写真やLINEで送る オーナーが同じ画面を見る

この表で右の列に移せる作業が多いお店ほど、POSレジを入れる意味が大きいと言えます。反対に、左の列の作業がもともと少ないお店は、月額の費用に見合うかを慎重に考えてください。

導入の前に、店で準備するものは?

導入の前に準備するのは、①安定したWi-Fi、②端末(iPadなど)とレシートプリンタ、③メニュー・料金・バックのルールの一覧、の3つです。特に③は、お店の中で人によって覚え方が違うことが多く、書き出す作業そのものが一番時間を取ります。

  1. Wi-Fiを確かめる:会計する場所とキャッシャーの位置で、通信が途切れないかを確かめる。電子レンジや厚い壁の近くは弱くなりやすい
  2. 端末をそろえる:iPadの世代とOSの版が、システムの対応範囲に入っているかを確かめる。端末を借りられるプランなら、手持ちの端末と借りる端末を分けて数える
  3. プリンタの置き場所を決める:伝票と領収書を出す場所、電源、ロール紙の置き場を決める
  4. メニューと料金表を1枚にする:セット料金、延長、指名料、サービス料・TAXの掛け方、端数の扱いを1枚に書き出す
  5. バックのルールを書き出す:キャストに渡している給与の決め方を、例外も含めて書き出す。「この卓のときはこう」という口約束も拾う
  6. 権限を決める:会計・値引き・締め・給与を、誰が操作してよいかを決めておく

5のバックのルールは、店長の頭の中にしか無い場合もあります。書き出してみると、同じ場面でも人によって計算が違っていたと分かることもあります。POSレジを入れる前に、店のルールを1つに決めること自体が、締めのミスを減らす第一歩です。

インボイスと源泉徴収には対応している?

夜のお店のPOSレジでも、適格請求書(インボイス)の記載事項を満たした領収書を出せるか、ホステス報酬の源泉徴収を計算できるかは、必ず確かめてください。どちらも税の決まりにかかわるところで、インボイスは発行事業者として登録しているお店、源泉徴収はキャストに報酬を払っているお店が対象です。

インボイス制度では、適格請求書の発行事業者がお客様に渡す請求書・領収書に、登録番号や税率ごとの合計などを書く必要があります。記載する事項は国税庁のページにまとめられています。POSレジが出す領収書に、これらが入っているかを見本で確かめましょう。なお、国税庁のページでは、飲食店業などを営む事業者が交付する書類は、適用税率か消費税額等のどちらか一方の記載で差し支えないとされています。どちらで出す設定になっているかも、あわせて見ておくと安心です。

キャストへの報酬を「給与」ではなく「報酬」として払っている場合は、ホステス等の報酬として源泉徴収が必要です。計算の式は「(報酬の額−5,000円×計算期間の日数)×10.21%」で、日数は出勤日数ではなく期間の全日数で数えます。くわしくは「ホステス報酬の源泉徴収の計算方法」にまとめました。

税の扱いはお店ごとの契約の形で変わります。最終的な判断は、顧問の税理士に確認してください。

乗り換えはどう進める?手順と注意点

乗り換えは、①契約の満了月を確かめる、②データを移す、③しばらく並べて使う、の順で進めると、営業を止めずに切り替えられます。いちばん避けたいのは、新しいシステムに慣れないまま週末の営業を迎えることです。

  1. 今の契約を確かめる:契約期間、満了月、途中で解約したときの違約金の式を契約書で確かめる
  2. 乗り換え先を決める:上の判断表とチェックリストで2〜3社に絞り、候補ごとに見積もりと画面の説明を受ける
  3. データを書き出す:メニュー、料金、キャスト、顧客、ボトルキープ、売掛の残りを、今のシステムから表計算の形で書き出す
  4. 初期設定をする:メニュー・料金・バックのルールを新しいシステムに登録する。登録を代行してくれるかも確認する
  5. 並べて使う:平日の数日は、今のシステムと新しいシステムの両方で会計し、締めの数字が合うかを確かめる
  6. 切り替える:数字が合ったら、客の少ない曜日を切り替えの日にする。最初の週は、詳しい人が締めに立ち会う

切り替えまでの日程は、満了月から逆算すると次のようになります。

時期 やること
満了の3か月前 今の契約書を出し、満了月・違約金・解約の申し出の期限を確かめる
満了の2か月前 乗り換え先を2〜3社に絞り、見積もりと画面の説明を受ける
満了の1か月半前 申し込み。メニュー・料金・バックのルールの一覧を渡し、初期設定を進める
満了の1か月前 今のシステムからデータを書き出す。売掛とボトルキープは担当者ごとに一覧にする
満了の2〜3週間前 平日の数日、新旧を並べて会計し、締めの数字を照らし合わせる
満了の1〜2週間前 客の少ない曜日に切り替える。最初の週は詳しい人が締めに立ち会う
満了月 今のシステムを解約する(申し出の期限に注意)

違約金がかかる場合は、満了月まで待つほうが安くなることがあります。残りの月数×違約金の月額と、乗り換えで減る作業時間を並べて、どちらが得かを決めましょう。

売掛の残りとボトルキープは、お客様との約束です。移し替えの漏れが無いよう、担当者ごとに一覧にして、新しいシステムの数字と1件ずつ照らし合わせてください。

失敗しやすい選び方は?向かないケースは?

失敗しやすいのは、①月額の安さだけで選ぶ、②実演を見ずに機能一覧で選ぶ、③解約の条件を確かめない、の3つです。どれも契約してから気づくため、商談の段階で潰しておくことが大切です。

よくある失敗 起きること 防ぎ方
月額の安さで選ぶ 必要な機能が上のプランにしか無く、結局高くつく 自分の店に要る機能が、どのプランに入っているかを確かめる
機能一覧だけで選ぶ 店のバックのルールが再現できず、手計算が残る 自分の店のルールで実演してもらう
解約の条件を見ない 合わなくてもやめられない。データを持ち出せない 契約期間・違約金・データの書き出しを契約前に確かめる
通信の条件を見ない 店のWi-Fiが弱く、会計が遅くなる 必要な回線の条件を聞き、店の回線で試す
夜のサポートを確かめない 営業中に困っても、窓口が閉まっている 問い合わせの受付時間と手段を確かめる

反対に、夜のお店向けのPOSレジが向かないお店もあります。キャストのバックが無く、メニューが少なく、締めが10分で終わっているバーなら、飲食店用のレジで十分なことがあります。月額を払っても減らせる作業が少ないなら、無理に入れる必要はありません。

現場のスタッフが使いこなせるか、どう見る?

POSレジは、オーナーではなくキャッシャーや黒服、入ったばかりのスタッフが毎晩使います。選ぶときは「初めて触る人が、説明を受けた当日に会計まで終えられるか」を基準にしてください。

夜のお店ならではの見どころを挙げます。

見るところ なぜ大事か 確かめ方
暗い店内での見やすさ 照明を落とした店内で、小さい文字は読み間違える 店の照明の下で画面を見せてもらう
卓の一覧の分かりやすさ 混む時間は、どの卓が延長か一目で分かる必要がある 満席に近い状態のデモ画面を見せてもらう
取り消しと値引きの扱い 誰でも取り消しができると、締めの数字が合わなくなる 取り消しや値引きを誰ができるか、記録が残るかを聞く
入力の手数 忙しい時間は、注文1つに何回も押せない よく出るドリンクの注文を、実際に押してみる
教える手間 スタッフの入れ替わりが多い 新人に教えるときの資料や動画があるかを聞く

特に取り消しと値引きは、使いやすさと守りのバランスが要るところです。誰でも自由に触れると数字が合わなくなり、厳しくしすぎると忙しい時間に店長を探し回ることになります。どの操作を誰に任せるかを、お店で先に決めておきましょう。

お客様の情報は、どう守る?

POSレジには、お客様の名前・連絡先・来店の記録・ボトルキープといった個人情報が集まります。システムの守りに加えて、店の中で「誰が見られるか」「辞めた人のアカウントをどうするか」を決めておくことが欠かせません。

個人情報の扱いには、個人情報保護法のルールがあります。事業者向けの考え方は、個人情報保護委員会のページで確かめられます。

POSレジを選ぶとき・使い始めるときに確かめたいのは、次の4つです。

  1. 見られる範囲を分けられるか:キャストは自分の成績だけ、店長は店の数字、オーナーは全店、のように役割で分けられるか
  2. 端末を守れるか:iPadにパスコードを付け、店の外に持ち出さないルールを決める
  3. 辞めた人を止められるか:スタッフが辞めた日に、その人のログインを止める手順を決めておく
  4. 持ち出しを確かめられるか:顧客の一覧を書き出せる人を限り、誰がいつ書き出したかが分かるか

夜のお店の顧客情報は、担当のキャストが店を移るときに持ち出されやすい情報でもあります。システムの機能に頼るだけでなく、入店のときに顧客情報の扱いを説明しておくことも、お店を守ることにつながります。

商談では何を聞けばいい?

商談では、料金・バック・締め・データ・サポートの5つについて、「自分の店ではどうなるか」を具体的に聞いてください。一般的な説明を聞くだけでは、契約した後の毎晩の作業は見えてきません。

料金について

  • 自分の店の席数と店舗数で、初期費用・月額・端末を合わせると、3年でいくらになるか
  • 初期費用がかからない条件は何か(契約期間・乗り換えの場合だけ等)
  • 月額に含まれない作業(訪問・時間外の対応・設定の変更)はあるか、いくらか

バックと給与について

  • 自分の店のバックのルールを、その場で設定してみせてもらえるか
  • 日払いと月末の給与はつながっているか。源泉徴収の計算はどう設定するか
  • ルールが変わったとき(新しいイベントのバックなど)、店で設定を変えられるか

締めとデータについて

  • 閉店後の締めは、何を確かめて、どの画面で確定するか
  • 解約したとき、売上・顧客・勤怠のデータを表計算の形で持ち出せるか
  • 誰がどの数字を見られるか(キャスト・店長・オーナー)を分けられるか

サポートについて

  • 問い合わせの受付時間と手段(電話・チャット・LINE)。営業中の時間帯に返事が来るか
  • 導入の日に来てもらえるか。来てもらうのに費用はかかるか

答えが「対応できます」だけで終わったら、「では、この店のこの場合はどうなりますか」ともう一歩踏み込みましょう。

ポッキリ.Nightの場合

ここからは、株式会社KOKUが提供している「ポッキリ.Night」の内容です。上の選び方に当てはめて読めるよう、事実だけを並べます。

項目 ポッキリ.Night
使える業態 キャバクラ、クラブ、ラウンジ、スナック、ガールズバー、バー
月額 月額30,000円プランと月額50,000円プランの2つ(税別)
初期費用 他のシステムからの乗り換えは初期費用0円・初月0円。紙や表計算から新しく始める場合は初期費用50,000円(税別)
端末 月額50,000円プランは、お店にない端末(iPad 第11世代・Star社のレシートプリンタ)をそれぞれ1台ずつお貸しします。解約のときはご返却いただきます
バック 固定額、指名売上の割合、商品ごとの割合、ボトルの分け方、セットや延長のバック、スライド式、時給とバックの組み合わせなど、11パターンの計算方式を組み合わせて設定
給与 出退勤の打刻、給与明細の作成(控除・加算)
インボイス 登録番号の記載、税率ごとの集計、端数の処理に対応
データの書き出し 会計データ、注文明細、勤怠データをCSVで書き出し

月額30,000円プランの機能とサポートの範囲は、お問い合わせの際にご案内しています。料金の詳しい条件は料金をご覧ください。お店のバックのルールを再現できるかは、オンラインのご相談で実際の画面をお見せしながら確かめます。

まとめ

夜のお店のPOSレジは、次の順で選ぶと失敗が減ります。

  1. 判断表とチェックリストで、自分の店に要るタイプを決める
  2. 初期費用・月額・端末を分けて、3年の総額で比べる
  3. 自分の店の料金表とバックのルールで、実演してもらう
  4. インボイスの領収書と、源泉徴収の計算を確かめる
  5. 契約期間・違約金・データの書き出しを確かめ、満了月に合わせて乗り換える

閉店後の作業が長いお店ほど、選び方の差が毎晩の時間の差になります。今のお店のやり方を整理するところから始めてみてください。

出典

よくある質問

1店舗だけの小さなお店でも、夜のお店向けのPOSレジは必要ですか?

指名・バック・延長のある営業なら、1店舗でも締めの手間が大きく変わります。逆に、キャストのバックが無くメニューも少ないバーなら、飲食店用のレジで足りることもあります。本文の判断表で確かめてください。

クレジットカードや電子マネーの決済は、POSレジとつながりますか?

つながるかどうかはシステムと決済サービスの組み合わせで違います。つながらない場合は、決済端末に金額を手で入れることになり、締めでPOSレジの数字と照らし合わせる作業が残ります。今使っている決済サービスの名前を伝えて確かめてください。

導入までどれくらいの期間がかかりますか?

メニューや料金、バックのルールの登録が終われば、端末の設置と説明は営業前の数時間で済む場合があります。登録にかかる日数は、メニューの数とバックのルールの複雑さで変わります。

フロアとキャッシャーなど、複数の端末で同時に使えますか?

同時に使える台数や、追加の端末に料金がかかるかはシステムごとに違います。混む時間に何人が操作するかを数え、その台数で動くか、追加の費用はいくらかを確かめてください。

POSレジの月額は、店の経費にできますか?

事業のために払う利用料なので、経費として扱うのが一般的です。端末を買い取る場合は金額によって処理の仕方が変わることがあります。具体的な処理は顧問の税理士に確認してください。

キャストのスマホから自分の成績を見られるシステムはありますか?

キャスト用の画面を用意しているシステムもあります。見せてよい範囲(売上・バック・順位など)を店側で決められるかも、あわせて確認しておくと安心です。

この記事を書いた会社

株式会社KOKUは、夜のお店向けの売上管理システム「ポッキリ.Night」を開発・提供している会社です(法人番号 3020001167569・神奈川県横浜市)。